前回のお話はこちら
劇団時計に入部したジャック、トム、ワギーの3人。
今日は普段の稽古場ではなく、公演の劇場となるスタジオでの稽古だという。
今日の稽古場での雰囲気に、圧倒されるワギー。
W「スタジオでの稽古だと、役者さん達も気合が入ってるなあ…!」
???「ワギーくん達はスタジオは初めてだったね。」
W「あっ、どうも…!あなたは…」
???「柏木です。そろそろ休憩の時間だし、少しスタジオの話をしようか。」
W「是非、お願いします!」
柏木「劇団時計の公演ではここ(7号館スタジオ101)を使うことが多いんだ。広くて、高さがあるのが特徴かな。
W「確かに広いですよね…ってみなさん大丈夫ですか。」
柏木「午前中はハードだったからね。演出さんも熱い人だから、結構体力使うんだ。」
W「でもみんなついてくるって、藤田(演出)さんもみなさんも凄い人だ…。」
柏木「そうだね。それだけみんな真剣って事だよ。お互いを信頼しあってるしね。」
W「ところで、ここに舞台が建つんですよね。」
柏木「うん。あ、そうだ。僕が舞台美術をやってた頃の舞台写真があるんだ。」
W「こんなになるんですね。(ここと)同じ場所とは思えない。」
柏木「この写真は今年度の新人公演『One World.』(上)と夏公演『鈍獣』(下)の舞台写真だよ。舞台美術は大変だったなあ。」
W「今回の舞台は、どんな風になるんだろう。」
柏木「ああそうだそうだ卒公の舞台はね、…あ!丁度いいところに…。おーい、なかじー!」
中島「ん?」
柏木「ワギーくんに、舞台美術の話をしてくれないか?」
中島「OK!ちょっと待って、今そっち行くから!」
~10分後~
中島「待たせてごめんね。僕は舞台美術ヘッドのなかじーです。」
W「ヘッド…!じゃあ経験は長いんですか!」
中島「いやいや、僕は正直未熟者で、舞台美術の経験はたった2回しかないんだ。でもね、素晴らしい舞台を作りたいっていう気持ちは、誰にも負けないと思ってるんだよ!!!!」
W「ほう…!それで、今回の舞台はどんな感じになるんですか?」
中島「聞いちゃう?」
W「だめですかね…。」
中島「いやあ全然いいよ、よくぞ聞いてくれた!今回の舞台はね、なんといっても、今までの時計では見られなかった対面舞台!」
W「おお!」
中島「この形状は初の試みだからね、僕としてはめちゃくちゃ不安なことが多いんだけども、5人の優秀な仲間と酒を酌み交わしあーだこーだ言いながら試行錯誤を繰り返していて。最高の舞台を作り上げたいと思ってるんだ。」
W「いいですねえ~。」
中島「実はね、今回特にこだわりたいものがあって。ギミックなんだけど、例えばこのシーンでこう…。」
W「えぇーっ!!!??」
中島「びっくりした?ふふ。」
W「出てきちゃうんですね?」
中島「そう。あー、図面を見てもらったほうが早いかな?これがイメージプランなんだけど…。」
W「え、こんなものまで見せてくれるんですか!うわぁーっ、やばいっすね!」
(ブンッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!)
(コロンッ)
中島「ん?」
W「うわっ!手榴弾だ!こんなもの持ってるやつは、あいつしかいない…!ジャック!」
中島「しまったあーーーーーーー!!!!!!!上演前の劇団時計2017年度卒業公演『劇団時計』の舞台の構造やギミックなど、大事な情報を僕が喋り過ぎてしまったばっかりにいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」
(ボガアァン!!!!!!!!!)
「なんだ今の爆発は!」
「なかじー、大丈夫か!?」
「あれ?なんだあの指差してる紙は?」
「宣伝じゃないか…!!!!!」
中島「あとは…、頼んだぜ。」
W「なかじいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」