猛暑が続きますね。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
劇団時計2018年度新人公演『小昼の鐘』は、お陰様で無事終演いたしいました。
脚本・演出を担当致しました、柏木凱斗と申します。
8・9月に控える夏季プロデュース公演始動までの間、この場をお借りして、新人公演の裏話や制作風景などを数回に渡ってお見せできたらなと思います。どうぞお付き合いください。
まずは、本公演にご来場くださった方、本当にありがとうございました。
ご来場いただけなかった方も、この記事を通して今回の公演について知っていただけるなら幸いでございます。
さて、この記事のタイトルにある通り、今回の『小昼の鐘』のストーリーにはもとになったお話があるんです。
それは小さい頃、地元の観光協会の方からお話いただいたと記憶しています。以前から、戯曲にしてみたいと思っていました。
昔むかし、鎌倉の深沢山中にある底無し沼に住み着く五頭龍が、山崩れや洪水を起こし、火の雨を降らせ人を喰い、村の人々を苦しめていた。
ある時、天が真っ黒い雲で覆われ、激しい地響きが起こった。
海底からの大爆発で、火柱とともに岩が天まで吹き上げられ、小さな島ができた。
雲が晴れ、島に舞い降りていく天女の姿を五頭龍は見ていた。
天女のあまりの美しさに五頭龍は結婚を申し込むも、数々の悪行を理由に断られてしまう。
その後、改心し結婚することが出来たと言われている。
これは『江島縁起』に記された伝説です。
『小昼の鐘』の物語はそれから長い年月を経て、ある女の子が島を訪れるところから始まります。
つまるところ、今回の舞台設定は神奈川県藤沢市に在る江ノ島をモデルに創られているわけです。
江ノ島が、海の上にぽつりと浮かぶ島だったら__
天女と五頭龍の結婚後、村の人々を連れ、その島だけでの生活を送っていたという設定のもと、劇団時計では珍しいファンタジーを書き上げました。
本作の製作過程で、何度か江ノ島を訪れました。
脚本や舞台の構想を練るためのロケハン(ロケーション・ハンティング)、宣材写真の撮影など、毎週のように散策していました。
役者やスタッフとイメージを共有するのにも役立ったと思います。
↑『龍恋の鐘』を鳴らす田﨑(鐘鳴らし役)
↑黒猫を観察する中村(黒猫役)
実は、作中で登場するものは殆どが実際の江ノ島に存在します。
展望灯台の周りには植物園があり、四季折々の顔を見せてくれます。
特に春(5~6月)、秋(10月頃)には真っ赤な薔薇が花を咲かせます。
江ノ島はしらすが有名ですね。
島内では海鮮料理が食べられるお店が数多くあり、新鮮な生しらすも食べることができます。
他にも、祠のある洞窟などなど…。
8/1~9/2は江ノ島灯籠2018(https://enoshima-seacandle.com/event/enoshimatourou2018/)も開催されているので、この機会に是非足を運んで見ては…!?
以上、江ノ島のPRでした。
次回はまじめに脚本の話を綴っていこうと思います。