忙しい稽古の合間を縫いインタビューに応じてくれたのは、
藤中樹音と駒野共紀。
もうすぐ卒業を控えた、劇団時計の4年生だ。
この企画では、劇団時計で過ごした4年間を振り返ってもらうとともに、
2019年度卒業公演『常夜燈』に、彼らが込めた思いに迫る。
Q.なぜ、劇団時計に入部したのか?
藤中:高校時代は一応、演劇やっていまして。浪人している時にはできなかったのですが、色々観には行っていて。
その時たしか、文学座の研修科の公演を観て、
「ああ、もう一度演劇やりたいな。」と思い始めたんです。
で、劇団時計の『さよならは海に飲まれて』を観たときに「面白いな。」と思って、入りました。
駒野:そうですね、新歓期に、部室で鍋パーティーがありまして、高校時代演劇をやっていたので、友人と行ってみたんですね。
その鍋の準備をしていた4年生の先輩が、ふと、こう言ったんです。
「なかなか、大根が煮えないなあ・・・。何で大根が煮えないんだ。」
・・・ここだなと。
藤中:・・?????????
Q.劇団時計での公演で、最も印象に残っている公演は?
藤中:俺が1年生の時の卒業公演『アントキニモドリタイ』。
色々あって、「もうそろそろ、演劇はちょっと違うかな・・・。」と思い始めていた時の公演だったんです。
その時の演出の先輩が、作品を作っていくため以外にも、
皆の志気を高めるようなトレーニングを沢山取り入れてくれる方だったんですね。
藤中:この作品を作れることももちろん嬉しかったんですが、
それ以上に、毎回の稽古が物凄く楽しみだったんですね。
あの公演が、僕にとっての卒業公演の理想形で。
だから、今の卒業公演の稽古のモデルにもなっていると思います。・・共紀は?
駒野:そうですね。結構最近の作品になってしまうのですが・・
やはり、2019年度みやこ祭公演『很だ閂に煢える。』ですね。
駒野:この作品では、好きな役者を使って、
好き勝手な脚本を書いて、好き勝手な稽古をして・・・
1から10まで自分のやりたいことをやり通せたので。
全部やりたいことをやれるって、なかなかこの先もないことだと思うので・・
いい経験になりましたね。
Q.今回も2人は脚本を書いていますが、脚本にどんな思いを込めた?
藤中:大学4年生は、卒業したら社会人になる人が多いけど。
ちょうど、大人と子供の境目だと思う。
それを前向きに受け止めている人もいるし、受け止められない人もいるし、
過去に引きずられてしまう人もいるし・・・。
まあ結局、最後は大人にならないといけないんだよなあ・・
という気持ちで、書きました。
ーなるほど、、深い。-(と、浅いコメントで返してしまった。)
駒野:そうですね。僕の作品も、大学4年生の少年が主人公です。
自分達と同じぐらいの年齢で、やらしてもろうてますねえ・・
藤中:・・もろうてますねえ???
駒野:人生のレールを踏み外しちゃった人の話はよくありますけど、
僕はまだそういうのは書けないので。
この作品は、人生の電車に乗り遅れた人の話、ですね。
Q.作品の見どころは?
藤中:高校生が2人出てくるんですけど、
その2人の関係性がかわいいところです。
駒野:主人公と親友の、男の友情です。
Q.最後に、観に来て下さる方々に一言!
駒野:Uhh,everybody come on. Come on everybody.
藤中:同上です。
「2019年度卒公『常夜燈』4年生対談企画#1」はこのあたりで。
次回も乞うご期待。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※重要 新型コロナウイルスの影響による、公演の方針に関して※
先日、新型コロナウイルスの影響による、2019年度卒業公演の方針を決定致しました。
感染拡大への懸念から、
ご来場いただけるお客様を、首都大学東京の学生のみに限定させていただく運びとなりました。
楽しみに待って下さっていた皆様、このような形となってしまい、大変申し訳ありません。
ご来場できないお客様にもご覧いただける方法はないかと話し合った結果、公演終了後、YouTubeに本公演の動画をあげることで対応することとなりました。
心苦しい形ではありますが、ご来場を予定して下さっていた皆様は是非、そちらをご覧いただければ幸いです。
この度は、このような形で上演することとなってしまい申し訳ありません。
何卒ご理解のほど、よろしくお願い致します。
そして、これからも劇団時計の活動を気にかけていただければ幸いです。