Story

人気女優サラの正体は、表は女優、裏は人狼として猟奇殺人を繰り返す、まさに“トリックスター”だった。彼女の演出家サタケは彼女の正体に気付いているが、彼女の演技力を気に入っており、その秘密を隠しながら彼女に稽古を付けていた。
しかしある時からサタケは違和感を覚える。「これは彼女の演技じゃない」と。
そんな中、サタケは彼女の変死体を発見してしまう。変死体は食いちぎられたような跡が無数にあり、それは彼女の殺害方法そのものだった。それを見たサタケは「死ぬ直前、彼女は誰かと入れ替わったのだ」と気づく。
死体のそばには《トリックスターを探して》というメモが残されていた。彼女の狂気に魅了されていたサタケはそのメモを警察に隠し、「いたずらっ子な彼女が遊びはじめたのだ」とゲームの開催を決意した。
そしてサタケはゲームマスターとなり、彼女が過去共演した人の中から、トリックスター役だった人間を監禁した。
こうして集められた共演者のうち数人には、カードが配られた。この中には占い師、霊媒師、騎士の役職を持つ人間と、サラと入れ替わった人狼、サラに協力していた人狼、そして人間でありながら人狼の味方をする狂人が潜んでいる。
表舞台を去ったはずの人間が強引に舞台に引き上げられ、殺し殺され疑い合う、命懸けの人狼ゲームの幕が上がる。
どうして彼らは芸能界を引退したのか。
そして、サラを見つけ出し、この連続猟奇殺人を止めることはできるのか。
役者にゲームの役職が配られるのは本番直前。
登場人物の人格や議論の内容は全てアドリブで進行される。
誰も知らない結末を目撃せよ。